沖縄には御嶽(ウタキ)と呼ばれる聖地があり、そこには村落(ムラ)を守る祖霊神が祀られて人々の精神的な支えとなっている。 そこで祭祀を行うのは神女(カミンチュ)であり、その祈りをウートォートゥという。琉球王朝が統一される前の古い城跡を訪れた時、その御願所でお祈りを捧げていた女性の姿の作品です。
毎年旧暦の5月4日に各地の漁港で、海からの恵みに感謝し、いっそうの大漁と航海の安全を祈願して行われるハーレー(ハーリー)と呼ばれるサバニ(小型の木造船)による競争です。沖縄最大の漁港の糸満では競争中に漕ぎ手全員が海に飛び込み、船を転覆させ、船に入り込んだ海水をくみ出しながらふたたび競争を続ける競技があり最も人気がある。その場面の作品です。
琉球王朝が江戸幕府に組み込まれた後に義務づけられた江戸上りで、首里城を出発し九州・鹿児島までの場景を歌と踊りで表現したもので、琉球舞踊では最もポピュラーな男踊りである。その歌詞と踊りの作品です。
エイサーとは、旧暦のお盆に沖縄本島中部を中心に行われている精霊供養の踊りで、元来念仏踊りのひとつである。平敷屋地区で踊られるエイサーは最も古い形を維持しつづけている。その姿の作品です。
昔、首里城の近くに美しい娘がいた。彼女にはおそろしい鬼になった兄がいた。鬼は各地を荒し回り、村民を苦しめていた。嘆き苦しんだ妹は、鬼である兄を退治するのは自分しかいないと考え、12月のある日、首里城の南・金城町の石畳の脇のアカギの大木がいくつもある丘の斜面に兄を呼び出した。自分で食べるムーチーは餅粉で出来たムーチー。兄に食べさすムーチーは鉄で作ったムーチー。妹はムーチーを美味しそうに容易く食べた。が、兄は硬くて食べられない。兄はアカギの枝に座っている妹を見上げた。着物の裾がはだけた妹の姿を見た兄は尋ねた。“お前は、なぜこの硬いムーチーを、そんなにも容易く食べられるのか?そして、お前には、口が二つあるようだが、なぜなのだ?” 妹はにこにこしながら答えた。“上の口はムーチーを食べる口。下の口は鬼を食べる口さ!”それを聞いた鬼はびっくり後ずさり、そのまま崖から転げ落ち、死んだのである。という琉球昔話しの一場面の作品です。 ムーチーは旧暦12月8日に、各家庭でもち粉を練り、サンニン(月桃)の葉で包み蒸して作る餅菓子で、家族の健康を願い食べるものである
人々や集落を厄難から守ってくれる役割でつくられた獅子の石像である。この作品のシーサーは火難から人々を守るとされるもので、沖縄戦で多く被弾しながらも戦いをくぐる抜けた有名なシーサーです。